ご挨拶
2024年4月3日ご挨拶
慶應義塾大学大学院経営管理研究科 委員長
慶應義塾大学ビジネス・スクール 校長
中村 洋
2023年10月に、経営管理研究科委員長ならびにビジネス・スクール校長に就任しました。当研究科/ビジネス・スクール(以下、KBS)の伝統を継承しつつ、さらなる発展のために全力を尽くす所存ですので、ご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
2020年春から深刻化していた新型コロナウイルス感染症も、2023年5月に第5類に移行し、研究・教育の現場も元に戻りつつあります。感染拡大の間、滞っていた様々な取り組みを再び進めるとともに、その間に発展・普及した多くのテクノロジーや手法を活用し、研究・教育活動をさらに活性化させることが求められています。
- この研究・教育活動に関するKBSの特長は、以下の4点に集約できると思います。
- ①ケースメソッドを中心とした実践的教育
- ②「経営全般についての知識と実践力 × 専門性」を高めるカリキュラム
- ③国際的な連携
- ④慶應義塾大学の他研究科との連携
最初の2つの特長は、これまでのKBSの伝統をまさに引き継ぐものです。経済社会の変化に伴い、さらに発展させるため様々な取り組みを進めていきたいと思います。
第3の特長である「国際的な連携」に関し、KBSは欧米だけでなく、アジア、アフリカ、中南米など、世界のトップスクールと連携しており(国際単位交換留学プログラム、ダブルディグリープログラム、CKJ〔China-Korea-Japan〕プログラム、Council on Business and Society、EMBAコンソーシアムなど多数)、塾内の他の学部・研究科に比べても多様で高度な国際連携となっています。コロナ禍で一部停滞しましたが、以前よりも、さらに大きく飛躍させることが求められています。
第4の「慶應義塾大学の他研究科との連携」では、慶應義塾が持つ様々な強みをKBSのプログラムに取り込むことができるだけでなく、KBSの学生はより多様な学生との学びの交流の場を持つことができます。一方で、KBSの強みである高度な研究成果に基づいた実践的な教育を、他研究科の学生にも提供することで、相乗効果も期待できます。KBSは、これまでも医学研究科、薬学研究科、健康マネジメント研究科とのデュアル・ディグリープログラムの推進、法務研究科(Law School)との提携科目の設置、データサイエンスや環境などをテーマとした全塾的な大学院共通科目への参画など進めてきましたが、今後もさらに、塾内連携の強化を図っていきたいと思います。
最後になりますが、昨秋の就任後に私が一番強く感じたのは、KBSの卒業生・修了生の力です。これまで、1年制コースから、2年制コース、EMBAさらには短期セミナーと、KBSは多くの卒業生・修了生を送り出してきました。様々な仕事で、卒業生・修了生とお会いすることが多く、KBSの最も強く大きな財産の一つではないかと感じています。力を合わせ、ともに前に進んでいくことを強く願っております。
引き続き、皆様からのご支援、ご協力を賜りたく、どうぞよろしくお願い申し上げます。